本記事は、ブックマークサービスPocketが行ったデザインスプリントについての翻訳記事である。(オリジナル)。デザインスプリントとは、Googleの投資部門Google Venturesが投資先に行うデザインワークショップ。
Pocketの新規ユーザーにむけて、よりよいエクスペリエンスをデザインするお手伝いしました。
結果、新規ユーザーが最初のアイテムを保存する率が58%増加し、より高いアクティブ率とアクティブユーザーを生み出しました。
チャレンジ
新規ユーザーがアクティブユーザーになるための手伝いをする。多くの人々がPocketをダウンロードしサインアップするが、チームは彼らがよりアクティブな長期ユーザーになりやすくしたかった。
私たちのしたこと
ポケットチームと3週間にわたり3回のデザインスプリントを行いました。彼らのiOSとAndroidアプリのために、新しいGetting Startedの流れをプロトタイプし、テストしました。新規ユーザーがPocketに最初のアイテムを保存する率が58%増加し、高いアクティベーション率とアクティブユーザーを生み出しました。
以下は、私たちがどのように行ったかです
1日目: ゴールとチャレンジを理解する
Pocketチームは、どうすれば新規ユーザーがアクティブになるか理解していました。それは3アイテムをリストに追加するか、Pocketを2つめの端末にインストールさせることです。さらにチームはUsetesting.comで最新の調査をしていたので、私たちはユーザーがどこでどのように苦労しているかハッキリと確認できました。
私たちはHMWスタイルでGetting Startedのエクスペリエンスを改善する機会を企画しました。
(訳註: HMWとは「How Might We」(どうすれば我々はそれができるだろうか?)の略語。デザインファームIDEOで好まれて使われる表現で、ブレストや会議からネガティブな表現を追放するために「できない」のかわりに「こうだったらできる」を使うようにすること)
HMWに投票し、最も有望なアイデアをまとめました。
新規ユーザーのエクスペリエンスを理解するために、基本的なユーザーストーリーをスケッチしました。
2日目: 実現可能なソリューションをスケッチする
1日目に学んだすべてを使い、実現可能なソリューションをスケッチしました。全てのスケッチは3画面のミニストーリーボードで、Getting Startedのフローを描いたものです。
3日目: どのソリューションをプロトタイプするか決める
チャレンジへの理解とゴールを元に、それぞれのスケッチを評価しました。
よいアイデアをオレンジのドットシールでマークしまし、その後に全てのよいアイデアを抽出しました。
次に、よいアイデアを組み合わせて、Getting Startについて異なる2バージョンを作りました。
4日目: プロトタイピング
それぞれのコンセプトに対し、本物っぽいクリック可能なプロトタイプをKeynoteで作成します。
iPad miniは、Keynoteプロトタイプに最適のサイズでした。
5日目: 現実の人々でテストする
Pocketを使ったことのない人々を5人オフィスに招き、私たちのプロトタイプを試してもらいました。被験者がプロトタイプを使う間、別の部屋から観察しノートを取りました(ユーザーテストのセットアップについてはこちら)。
各テストが終わる毎にすぐに発見をまとめます。その日の終わりにはプロトタイプのどこが機能するかしないかと、次回のデザインスプリントと調査で何を変えるべきかを把握できました。
以上、GV DESIGN POCKETより翻訳。訳:深津貴之