本記事はFrom Google Ventures, The 6 Ingredients You Need To Run A Design Sprintの翻訳記事である。デザインスプリントはGoogleが行う意思決定の速い、高速のデザインワークショップである。

THE GUILDではグループ内でスプリントのノウハウを共有すべく、自主的に翻訳を開始した。本記事は7回にわたる連載の第2回目。


大きなデザインチャレンジに取り組むために必要な人材とモノを、Google VenturesのJake Knappがリストアップした。

(編集註: 本稿は、「Google Venturesによる5日間のデザインスプリントを自社で行う方法」について7回にわたる記事の2回目である。第1回目の何故スプリントが必要なのかはこちら。より多くの資料はGoogle Ventures’のサイトDesign Staffを参照されたし)。

Google Venturesのデザインスタジオでは、5日間のデザインプロセスを行っている。これはプロダクトや機能を、デザインからプロトタイピング、そしてテストを経て作り出すためのものだ。私たちはこの手法をプロダクト・デザインスプリントと読んでいる。本稿は自分でデザインスプリントを行うための、7回にわたる連載の第2回目である。

ここまででデザインスプリントの素晴らしさは伝わっただろう。プロセスを成功させるには、いくつかの重要なモノが必要となる。まずは大きく重要な課題。チームでピッチをし、開始前からユーザー調査のスケジュールを立てる。部屋には適切な人材と道具をそろえれば、うまくいくデザインスプリントのレールに乗るだろう。

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1: 大きな問題を取り上げる

最初に必要なのは、デザイン上の重大な課題だ。もし貴方がスタートアップならば、and if you work at a startup, chances are good you probably have one lying
あるいはもっと大量にあるかもしれない。課題はたとえば大きなもの、最初にどういうプロダクトを作るか定めたり、あるいは大幅リニューアル、新機能などかもしれない。あるいはディテールの場合、1つのアクションにおけるコンバージョン改善などケースもあるだろう。この課題は会社にとって、とても重要な問題でなければならず、さらに取っ掛かりや進捗で苦戦しているものでなければならない。そうでなければ、必要な人々を巻込むのが難しくなってしまうからだ。

問題が大きいものでさえあれば、デザインスプリントには適している。そのような問題に取り組む準備ができてないと感じても問題ない。たとえどれほど大げさで曖昧な問題でも、大量の実現可能なソリューションの海をかき分けて進むことができるだろう。

2: 適切な人材を集める

理想的なスプリントチームは4〜8人だが、確保できる人材がそれより多い場合も少ない場合もあるだろう。少なくとも下記の人材は確保することを心がける。

デザイナー:
スタートアップにデザイナーが不在な場合、助っ人を呼ぼう(try to bring in a ringer.?)

CEO:
小さなスタートアップでは、CEOはコアの意思決定者であり、スプリントから実行可能な決断をするためにも参加してもらう必要がある。大企業でも同様にCEO入れるのがベストだが、ずっと参加するのが無理でも、重要な決定をする瞬間にいてもらうことはできるはずだ。

プロダクトマネージャー:
PMあるはそれに相当する人物は、スプリントから生まれたアイデアを実行する段階で必要になる。

ユーザーエキスパート:
チーム内でもっともカスタマーと直接コンタクトしている人間は、よく素晴らしいインプットを得ており、またユーザーテストの主導者たりえる。

さらに彼らを巻込むのも歓迎である

・エンジニア
・マーケッター
・興味ある人なら誰でも

3. テストするモノを作る前にユーザー調査のスケジュールを組む

スプリントする日程が決まったら、ユーザーを手配し、スプリントの最終日にユーザー調査をスケジューリングする。何もしないうちからテストを計画するのは、少しばかり怖いかもしれない。問題について議論もしていなければ、ソリューションもない、そんな中で外部の人々がくるので見せる何かが必要となる。このハードな〆切(自分達で作ったものだが)は、スプリント中の作業に集中するために、素早い行動や難しい決断をする助けとなる。

4: 進行役をみつける

次にスプリントの進行役をみつける。進行役はスプリントの運営と立ち止まらせないことに責任を負う。議論をまとめたり、静粛にするよう求めたり、ミーティングの進行になれている必要がある。また、進行役となる人は、実際のデザインワークにそれほどコミットできないことを受け入れている必要がある。進行がすることはそれほど多くないからである。あなたはこの記事を読んでいるので、あなたは有望な候補の1人だが、どんなときも進行役は外部の人のほうが楽である。他のスタートアップから手伝ってくれる人を探してみるのがよい。

4: カレンダーに書込む

全員のスケジュールを5日間連続して空けさせよう。スプリント期間中に専用の部屋を確保するのもとても重要である。通常はホワイトボードが数多くあるカンファレンスルームだろう。

6: 小道具を用意する

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幸運なことにスプリントの開催に高価なものは必要ない。下記が私の使う全てである。(訳注: 商品リンクのいくつかは日本では手に入らないもの。ここでは日本で準備がすぐに整えられるよう、代替物に差し替える。オリジナルは原文を参照のこと)。

・ポストイット
私は黄色い3×5サイズを好んでいる。

・ペン
通常の青か黒のペンで問題ない。私の好みはこれらで、追加でこういったものがあってもよい。

・ホワイトボード
もし会場にホワイトボードが足らなければ、回転式のホワイトボードなどを探すか、別の部屋にするのがよい。最終手段として、アイデアペイント(訳注:壁をホワイトボード化するペンキ)で頑張ろう。

・ホワイトボード用ペン
細いペンよりもこちらが好みだ。よいペンを買い、黒のマーカーがしっかりスプリントのメンバー全員にいくようにしよう。

・ドットシール
投票用。小さくて一色に統一されたものがよい。Post-Itブランドのものがベストだ。

・A4のコピー紙
普通のもの。いつでも1パックあるようにしよう。

・タイマー
もしあればだが、基本的にあるととても便利。ここを参照。スプリント中だけでなく、おそらく以後の通常ミーティングでも重宝するのは保証する。

7: お菓子
カフェインと食べ物はすぐ手に入るようにする。我々のスプリントでは、Trail Mixやバナナ、レーズン入りチョコレートなどがポピュラーだ。まぁ単に私が全部食べているだけかもしれない。

8: 糊やテープ
ドローイングやストーリーボードを壁に貼付ける必要がある。この剥がせる粘着材は、テープより安価で効果的である。

これで準備は整った。スプリントを開始する時間だ。

次回はスプリント初日に行うエクセサイズを扱う、明日の記事を見逃さないこと。