モバイルデザインパターン第2版(オライリージャパン)の監訳をTHE GUILDの深津(fladdict)が担当しました。
モバイルデザインパターン第2版は、2012年に発行された同書の改訂版。名前こそ第2版であるものの、ここ数年のモバイルの進化にあわせて事例や内容を大幅アップデートとなります。文体変更、レイアウト変更、サンプル差し替えと、実質的にほぼ完全リニューアルとなります。
本書は様々なスマホコンテンツで頻出する定番の問題、定番の解決法、そして定番の過ちを体系化し目録化したものです。スマホコンテンツを作成するときに必ずぶつかる壁を一般化することで、問題解決を共有することができます。あなたのぶつかった問題は、誰かがぶつかった問題で、すでに解決策はあるのかもしれません。
以下、本書で扱われる内容と構成のサンプル。
第1章 ナビゲーション
アプリケーション全体の遷移や構造について論じます。スプリングボード、カード、タブといった画面にずっと存在するもの、ドロワーように一時的に表示されるもの、ページスワイプやアコーディオンのように構造化を補助するパターンを紹介します。
第2章 フォーム
モバイルにおけるフォーム入力について論じます。サインイン、ユーザー登録、複数画面のフォーム、チェックアウトなどのパターンを紹介します。
第3章 テーブル
データの列挙や閲覧について論じます。スタンダードなテーブル、固定カラム、グルーピング、編集可能テーブルなどのパターンを紹介します。
第4章 検索、並べ替え、フィルタリング
画面が限られるスマートフォンでは、大量のデータを適切な方式で管理しなければなりません。検索をはじめとするデータマネジメントについて論じます。補完検索や高度な検索、ソート方式、フィルター方式についてのパターンを紹介します。
第5章 ツール
画面に表示されたデータを操作する作法について論じます。一般的なツールバーから、インラインアクション、複数ステートの切り替えボタンといったパターンを紹介します。
第6章 チャート
大量のデータはテーブルだけでは直観的に把握できません。棒グラフや線グラフ、ピボットテーブルといった様々な方法でのデータの可視化パターンを紹介します。
第7章 チュートリアルと誘導
アプリは明解でなければすぐに削除されてしまいます。チュートリアルを明解にするルールに加え、いくつかのユーザー誘導パターンを紹介します。
第8章 ソーシャル
サービス内でユーザー間のつながりを作るにはどうすればよいでしょうか。外部サービスを使ったユーザー登録、フォローの作法、プロフィール画面やゲーミフィケーションについてのパターンを紹介します。
第9章 フィードバックとアフォーダンス
ユーザーの操作には適切なフィードバックを返さなければなりません。エラー表示や確認、システムアラートなどの通知系と、スワイプやフリック、ドラッグといったジェスチャーのフィードバックを紹介します。
第10章 ヘルプ
すぐれたアプリは説明なしに使えます。ですが、どうしても説明が必要な概念などもあることでしょう。明解でシンプルなユーザーガイド、FAQ、機能紹介などのパターンを紹介します。
第11章 アンチパターン
様々なアプリで繰り返される同じような間違いを編纂したものがアンチパターンです。無意味に画期的すぎるUIや、不必要な複雑さ、無駄なチャートといった様々なダメUIを紹介します。